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職人 魂
 今朝、「橋幸夫」という人の訃報をネットで知り、
思わず声を上げてしまいました。

「橋幸夫」さんは伊勢原にあった「ブノワトン」というパン屋のオーナー。

僕とは縁もゆかりもなく、
声をあげるなんて大げさな話なんですが、
以前、ある雑誌で橋さんの記事を読み、
修行中だった僕のくじけそうな心に鞭をいれてくれたのでした。

42歳の若さでの急逝・・僕と同じ歳。
いつかお会いしてお話してみたかった・・・

橋さんが生前、お店の回覧板としてお客様に配られていた文章を、
ある方がブログに掲載されていたので、転載させていただきます。
職人を目指す全ての人、ものづくりに関わる全ての人に読んでもらいたいと思いました。
(無断転載、お許しください。)


さて、高橋の勝手な文章にまたお付き合い頂きましょう!
過去の回覧板が欲しいお客様は、遠慮なくお申し付け下さいませ。
今回も数通お手紙をいただきました。ありがとう。
毎度の事ながら、本当にブノワトンが順風満帆に経営していて
何の問題も無いように思われている、不思議だな。
「経営者は必死」です。
日々起こる問題は富士山の如く。
使用する材料は自分が納得しないと使わないし、
塩・糖類・油脂・粉・卵・肉類・水・乳製品・穀物類などは
徹底的に経費を掛ける。
内部告発されてもOK(笑)。
ここまでやってダメならいつでもお店を閉める覚悟だし、
唯一、私のプライド。
それでパンが不味いとなれば私の力不足。切腹!
経営も商品もトラブルも全て「自己責任」。常に背水の陣。
正直、毎日不安です。

細かく言えば、弟子に対する指導力の不足も含めすべて「トップの責任」。
だからストレスは溜まりっぱなし。
弟子を真剣に育てたい・一人立ちできるヤツにしたい・
この会社を任せたいと思う人材が現れた時は、
真剣にぶん殴るし、怒鳴りもしますよ。
それについて来れた者は将来に渡り徹底的に可愛がりますし、
私自身もそうされています。
それが、情と言うものでしょう。

私は何回かに渡り、ブノワトンの経営・過去の苦労話を文書にしてきました。
お手紙を頂戴する方々の多くは、何かすぐにでも今の現状を抜け出したい!あぁどうしよう。
結果を早く求めすぎるし「歯がゆい」のなんのって!
私自身も駆け出しの経営者だし、神様でもなければカウンセラーでもない、一職人です。
もっと建設的で、共感できる内容には心が動くのですが…。

また、発想やセンスは自分で磨くもの、それを形にするから喜びも生まれる。
個を演出して楽しもうよ。

もう一度だけお話しましょう。
店主・高橋は、17歳の若さでコックの修行に入り、1年以上皿洗いをしました。
どうでしょう?皆様方は、続きますか?耐えられますか?

手はボロボロ、かゆくて眠れない。平均睡眠時間は3時間。
毎日怒鳴られ、蹴飛ばされ競争相手は多く、仕事はいつも雑用。
持病の喘息をかかえての修行は、本当に・本当に・本当に辛かったな。
休みはあっても先輩が出勤すれば…。
私の先輩たちも辛い修行を耐え抜いたつわものばかり。
そんな生活が5年間続いた。
だから、私は「人よりも多く技術を盗み・学び絶対に人を使う側になるぞ!」と心に決めていた。
17年前、私の友人は年収300万円、若干22歳で。
私は手取り84万円。今で言う2極化だよ。

当時、職人を志す者には低賃金は当たり前の世界だった。
散々バカにされて悔しくて眠れない事があったな。
今に見てろと物凄い反骨精神を持った。
今の若人に足りないものだな。呪いに近いよ(笑)。

…と書きつつも、私の苦労話はこの辺で…きりが無い。

人の上に立とうと思った時点で、学ばなければいけない物事が
何十倍にもなるよね。
正直、私はそれ自体を苦とは感じないし、当たり前な事。
常に悩みながらも、つまずきながらもプラス思考で物事を考える様にしている。
「だって前に進むしかないじゃない」。
経営者が他力本願だったり、景気の動向を世の中のせいにするようであれば
今すぐに「閉店」した方がいいよ。苦痛じゃない?
誰も恵んじゃくれないぜ。

高橋の思考は、

1己を信じる。
2常に先を読む。
3小事は思ったら即行動に。
4商売は損得抜きで勝負。
5過ちはすぐに正す。
6意味のないプライドは持たない。
7直感に従う。
8大事は焦らず時期を待つ。
9努力を楽しむ。
10取引先を泣かすな。

これが高橋幸夫の基本姿勢…。

と、書きながらも人一倍悩むし、へこむし、
イラつくし常に心の中に葛藤がある。

そんな私に偉そうなことを言う資格はないが、
22年間一直線に職人をしてきた自負がある。

しかし、これからの人生を歩まれる若者へのアドバイスは、
「信じる道を進め」
と強く言いたい。
1にも2にも3にも耐える力を養う事。
給料が安くても仕事がきつくても自分が選んだ職業なら
好き嫌いを言わず、将来の自分自身の血となり肉となることを
心に刻み勉強して欲しい。
何度挫折しかけてもいいじゃない!
崖から落ちても這い上がればいい、
信じる道に食らえ付いていく。
そうすれば絶対に活路が見出せるよ、
何事にも換えられない自信と勇気が備わる事を私自身が体験している。
その自信が私生活も含め数多な逆境を乗り越える原動力になる。

「職人」。
カッコイイじゃない!

お金は後から付いてくるけど、過剰な欲を持たない事。
相応であればいい。

世の中はよく出来ていて、その時の「自分の実力以上のお金は入らない」もの。
法で裁かれ財を失う者、ゆとりに浸り過ぎて精進を怠る者。
お金も人を択ぶ、努力した者が好きなんだな。
ホントだよ!。

私は少しでも貯まったお金は「自分自身の描いた夢」に投資する。
弟子の勉強にもなるし。
湘南小麦プロジェクトやミルパワージャパンにね。
「初心」を忘れないで、神様はちゃんと見ているよ…店主。


合掌。


| 周浦宏幸 | 21:08 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
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Comment
「耐える力を学べ」
本当にその通りだと感じます。
耐えた力がその先、どれだけ大きくなるのか
それは、果たして本人次第ですが。

全てを拝読しまして共感を得ました。
沢山の意味でお礼を彼に言いたいです。
ありがとう。m(__)m
Posted by: あらい |at: 2010/04/26 10:13 PM
あらい様

日々の小事大事に押し潰されそうになりながら崖っぷちで踏みとどまり、なんとかその先の光明を捕まえようと必死にもがき苦しむ・・・
そんな職人としてのあたりまえの日々をおくっているのが自分だけではないと知った時、早朝、重たい身体を引きずりあげ仕事場へ向かう少しの気力が湧いてきます。

コメント、恐縮です。

Posted by: 周浦 |at: 2010/04/28 11:49 PM








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